La Lune Lunatique

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菜の花忌

ネット上の新聞記事、というのか、新聞社のサイトをちょっと眺めていたら、なんか、司馬遼太郎が「アメリカ素描」の中で、アメリカの金融経済に関する懸念を表明していた云々、という文章に行き当たった。なんでシバリョウ?と思って読み進めて分かった。そうか、菜の花忌だったのですね。

アメリカ素描は、今、この家に私が持っている、数少ないシバリョウ本の一つなので、パラパラ読み返してみたけど、投機が危うい、なんてのは、当時のごく普通の市井人の感覚なんじゃないの?わざわざ一つの記事をものして持ち上げなきゃならんようなことだとは思えないが。アメリカ素描自体は、面白い本だとは思うけど。

司馬遼太郎といえば、あれは何の冊子だったかもう忘れたが、かつて、大阪外大では、入学すると、「身近な人が外大に入ったと聞くと心から祝うのである。そこで学ぶ学問が生涯その人を楽しませるということを私は知っている」とかいう(手元にないので適当ですが)シバリョウの文章が配られたものでした。しかし、高校時代に読んだ司馬氏のエッセイのどれかで、司馬氏が大阪外大(の前身)に入学したのは、第一志望だった大阪大学(の前身)に落ちたからだ、と知っていた身としては、ちょっとリップサービス過剰な文なんじゃない?と思わなくもなかったのだが、その外大が阪大に吸収されてしまった(形式上は吸収じゃないけど実態はそうだろ)と知ったら、シバリョウはどんな顔をしたのだろう。

私が読んだ最初のシバリョウ本は、間違いなく「項羽と劉邦」で、これはもう、何回読んだかわからない。小学校の読書の時間にも持って行ったし、小学5,6年ごろの私の一番の愛読書だった。今調べると、1980年に出た本なので、恐らく、出てすぐにリアルタイムで読んでいるんだと思う。これ、司馬氏の小説としてはかなり後期のもので、Wikipediaによれば、このあと、小説は、「ひとびとの跫音」「菜の花の沖」「箱根の坂」「韃靼疾風録」しか書かれていない。「箱根の坂」と「韃靼疾風録」は、出てすぐ(多分)に読んだ記憶がある。自分のお小遣で買っていたとは思えないので、父が買ってたんだな、きっと。
あと読んでる小説は、確か、「義経」「国盗り物語」ぐらいで、一番売れている「竜馬がゆく」「坂の上の雲」「翔ぶが如く」はいずれも読んだことがない。
エッセイ類の方がもう少し読んでいるとは思うが、「この国のかたち」が何冊か、「街道をゆく」もほんの少し、「手掘り日本史」も確か読んだ、「ロシアについて」は、かなり何度も読み返した、 「「明治」という国家」も読んだ、あとなんか対談集読んだことある気がする…って、これぐらいかな。
今、この家に持っているのは「アメリカ素描」のほかは、<街道をゆく>の「愛蘭土紀行」と「台湾紀行」だけだったような気がする。

「司馬史観」が云々、というのは、あんまり小説をちゃんと読んでいない私にはよく分からないし、たとえば未読の大長編をこれから読むかといえば、本全部集めたい!と思えるほどのファンでもない(私は、一人の作家に入れあげると、その人の作品を全部収集してしまったりするほう)。しかし、エッセイに関しては、時に読み返してみたくなるし、読むとついつい折伏(?)されそうになる。ものの見方について、ものすごく影響されてしまうというか。アイルランドへ行ったとき、アラン島まで行ったのは、間違いなく「愛蘭土紀行」を読んでたからだし。
(ま、もともと、友人がいたリムリックを起点にした旅行だったので、アラン諸島までそんなに遠くなかったお陰もあるけど。そんでダブリンとかには行ってないのです。それはともかく、「愛蘭土紀行」は、アイルランドへ行く人には、是非事前に読むことを勧めたい名作です。)

亡くなってもう13年なんですね。月日の経つのは本当に早いもの。「南蛮のみち」とか、読んでみたいものもいくつかあるので、近いうちに買ってみようかな…。
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by mmemiya | 2009-02-18 07:29 | 日々雑感 | Trackback | Comments(0)
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