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La Lune Lunatique

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久々のWISC

中1も終わろうとしているこの冬、息子、小3以来の発達検査を受けました。
思えば小3の時も冬休みだった。だからちょうど4年ぶり。

その間に、すっかりWISC-Ⅳが主流になったわけですが、なんとアメリカではもう、WISC-Ⅴになってるんですねぇ。全然知らなかった。
ⅤがⅣとどれくらい変わっているのかは知りませんが(英語で専門情報なんて読もうとする気力・能力はない…)Ⅳはまず、それまでのWISCの象徴的存在だった、言語性IQ、動作性IQという考え方が消えたわけです。
そして、下位検査がいくつか変更され、「知覚統合」が「知覚推理」になったり、「注意記憶」が「ワーキングメモリー」になったりしています。その他、今回、ちょっと本を読む限りでは興味深いのは、GAI、CPIという概念が新たに導入された所と、個人内差の差の大きさについて標準出現率というものが示されているところですかね。ただ、詳しい検査マニュアルとかは、心理検査というものの性質上、素人には入手できない仕組みになっているので、一保護者にはよく分からないところもたくさんあります。

この間の金曜日、東京で一日研修だったのですが、行きの新幹線&昼休みで、「日本版WISC-IVによる発達障害のアセスメント ‐代表的な指標パターンの解釈と事例紹介」という本を読了。
で、GAIとか差の標準出現率とか、興味深いなー、と思ったのですが、私がもらったうちの子の結果レポートじゃ、うちの子がその辺どういう結果なのかはサッパリ分かりません。(GAI>CPI、それもかなり極端な差なのはさすがに想像つきますが、GAIの換算表は素人には手に入らないので…。ただ、この本見てると曲線を描いてるのは確かなので、エクセルで計算できそう、とはちらっと思った。)

※結果説明の時には私はちょっと仕事が立てこみまくっていたこともあり、本人&私の母で結果を聞きにいき、レポートを貰ってきたのです。

まぁ、ちょこちょこ特性とか「言葉による説明のほうが理解しやすいでしょう」とか、見慣れないものを書き写す力の弱さ(板書が苦手)とか、順序だってないと苦手(順唱と逆唱の出来にすごい差がある)とかいうことは勿論書いてあるのですが、信頼区間の記述無しで全検査と各合成得点と下位検査の点数並べられてもな、とか、それぞれの下位検査の正答状況を「問1~12と14は正答」とか書かれても親には何の意味もない情報なんだけど、とか、色々ちょっとこのレポートに不満はあります。
ただ、検査結果は心理士からじゃなく医師からの説明で、息子いわく「先生も結果をちゃんと読んだのはその時初めてみたいな感じだった」って、まぁそうでしょうね。私が結果説明に同席できていても、このペーパー以上の情報は得られなかったことでしょう。
大体さー、各指標の合成得点の開きが、最大で47あるんですよ。3SDだ。それでさらっと「全検査は平均を上回っていました」って書かれても。(注;指標間でこれだけの開きがあると、全検査の値はそのまま信用できないことになっている。で、こういう場合、全検査に代えてGAIの利用を検討したりするはずなんですが。)

「言語理解は非常に高い範囲、知覚推理は平均を上回る」とも書かれてるんだけど、言語理解の下位検査間の得点の開きは最大6点、知覚推理は同7点!です。つまり、全検査と同じくこの言語理解の合成得点も知覚推理の合成得点もそのまま額面どおり受け取るわけにはいかない。(言語理解の方の3つの下位検査は、満点20点で年齢相応10点のところ、一番低い奴でも12点あるので、まぁ、言語能力が高いのは間違いないんだろうけど・・・。)
言語理解の方の下位検査はまぁ何を測ってるのか分かるんだけど、知覚推理の方がよく分からない。
誰か私に、行列推理の点数が積木模様と絵の概念(この二つは同点)の半分しかないってどの辺が弱いのか、どういうことか教えてくれ、という感じです。検査内容とかの詳しいことになると、素人には知ることが出来ない仕組みになってるので(知らせないようにすることの必要性自体は理解できます)、検査をやる人には、こちらに分かりやすいレポートを作っていただきたいものです…。

ネットで、下位検査の名前とかいろいろ入力すると、知恵袋とかいろんな所で保護者が質問してたり、うちのブログでもWISC関係のアクセスがけっこう多いのって、みんな、もらったレポートや報告にいろいろと疑問とかがあるんだよねぇ、きっと。せめて心理士さんから直接結果説明を受けられるんであればもうちょっといろいろ聞けるんだろうけど・・・。
by mmemiya | 2016-02-07 17:34 | 子育て、子育ち