La Lune Lunatique

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家事労働ハラスメント

とりわけ新書に多いのだが、読み終わって、タイトルと中身の乖離に首をひねることがある。

この本も、題名がピント外れな気がする。「ハラスメント」って嫌がらせでしょ。個々人に対する嫌がらせというより、もっとずっと大きな社会状況の話をしてる本だと思うんだけど。

生きていく以上、食事は準備しなきゃいけないし、毎日着る物だって洗濯しなきゃいけない。
「家事労働」は全ての人につきまとう。自分でやるか、家族にやってもらうか、外注するかの違いはあれど。
そして一日は誰にでも平等に24時間しかない。労働対価の発生しない家事労働に費やす時間が多い人は、それだけ、収入を生み出す労働に費やせる時間が少なくなるわけで、何かのきっかけ一つで貧困に転落しかねない危うさをはらむ。
また、日本では、無制限に会社に勤務時間を捧げられない人(家事労働を担う人)は二流労働者として扱われてしまう。
さらに、外注化された家事労働である保育や介護といった分野の労働は、家事労働が無償評価されていることに引きずられ「専門性なんてない、誰にでもできるでしょ」とばかり、低賃金を余儀なくされている。

…大雑把にまとめてしまうと、こんなようなことが実証を挙げつつ書いてある本。色々と自分が思ってきたことがきれいに言語化されてまとめられている感じで、読むのが辛いところもあったけど、一気に読み終えた。
毎日、日付代わるまで残業してたような若い頃、「結婚?奥さんだったら欲しいけど」なーんて冗談を言い合っていたのって、日本の労働者が、家事労働を引き受ける人が家庭内に別にいることを前提にされててることが身に染みて分かってたからだよね、と改めて思う。
20年前のあの頃より、若者を取り巻く就業環境は尚更厳しく、一体、日本に明るい未来はあるのか、と、暗澹たる気持ちにさせられる本でもあるけれど、子どもを含め、これからの自分たちの未来を変えていくには、どんなことをしていけばいいのだろう。
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by mmemiya | 2014-02-28 16:23 | 読んだ本