La Lune Lunatique

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「社会調査のウソ」谷岡一郎

根っから文系人間のわたくしは、周囲の人が「カイ二乗検定を行ったところP値が…」などと理解不能な言葉をこともなげに使っているのを見聞きしては、ひえ~、統計は分からん~などと、頭から敬遠してかかってきた。

とはいえ、そんな私でも、数値の処理の仕方とかで、統計って、けっこうバイアスのかかるものだよな、ぐらいの思いは持っていた。けれど、生のデータというのは、ついつい、それ自体は事実と受け止めてしまいがちだった。

でも、この本を読むと、データだって、簡単に鵜呑みにしちゃいけない、ということが良く分かる。悉皆調査でもない限り、標本はどう抽出したのか、という問題がまずあるし、標本は正しく抽出したつもりでも、答えてくれた人が偏っていたら、データにだってバイアスがかかる。

また、この本がいう「ゴミみたいな調査」に近いこと、気がつくと自分もやってしまっているなぁ。
参加者に「今日はどうでしたか。 とても良かった まあまあ あまり良くなかったのうちのどれかに丸をつけてください」みたいなアンケートをする、とかね。大抵の人は、「まぁまぁ」でお茶を濁すってのは、やる前から分かってるのに。
やっぱり、「何を知りたくてそれを聞くのか」がきちんとしてないと駄目ですよね。この間は、ちゃんと、知りたいことがあって、一生懸命選択肢を考えたんだけど、「なんで知ってるのに使わないの?」と知りたくてあれこれ選択肢を作ったのに、ふた開けてみたら「知らない」って人が一番多くて…。はっはっは…。

ともあれ、この本を読んでいると、世に溢れる「調査結果」に、少しは距離を置けるようになるでしょうし、もうちょっと統計学を勉強してみたくなった。新書なので読みやすかったし、なかなか面白うございました。
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by mmemiya | 2007-03-18 23:37 | 読んだ本